お母さんがノロウイルスにかかったら

島袋 史

2014年02月20日 09:23

 以前にも投稿しましたが再度アップしておきますね。
ノロウイルスの感染がまだまだ流行しているようです。
不安でビクビクしていても仕方ありません
手洗い うがいは基本 無理せず 暴飲暴食 夜更かしは避け 適度な運動で免疫力アップしておくことは大事  



でも万が一お母さんがノロウイルスに罹ったら心配ですよね
 「赤ちゃんはお母さんから免疫をもらって生まれてきているから、病気になりにくい」。そんなことをよく聞きます。これは本当でしょうか?
生まれつき母親から抗体を得られる病気
 昭和大学医学部の水野克己准教授(小児科)は、「嘘ではありません」と言います。水野さんによると、水ぼうそうは生後1か月、はしか(麻疹)は4か月、風疹は6か月、おたふくかぜは8か月ほどの間、母体内にいたときにもらった抗体で守られるそうです。また、お母さんが妊娠の中期~後期にインフルエンザの予防接種を受ければ、赤ちゃんもそれに近い効果が得られると考えられています。
 ただ、RSウイルスや百日ぜき、非常に多くのウイルスが存在する「風邪」は母子免疫はききません。
ノロウイルスにかかったら
 下痢や嘔吐(おうと)、発熱などの症状が3~8日間続くもので、赤ちゃんもかかります。
 「赤ちゃんが感染した場合は、嘔吐よりも下痢が長く続く例が多いようです。母乳で育てている場合は、そのまま母乳をあげるのが一番です。胃腸炎で傷んだ腸の粘膜への負担も、ミルクより小さいためです」と水野さん。

 母乳でもミルクでも、嘔吐がある場合は、脱水症状に気をつけながら、こまめに授乳しましょう。1回の量は少なめにしたほうが良いそうです。
 感染予防には、マスクをするのも効果的ですが、ノロウイルスは便や嘔吐物から排泄されるので、おむつの処理をしたときは、手をよく洗うことが大切。そのほか、嘔吐物が乾くと、吸い込んで感染することもあります。乾く前に、適切に処理してください。
 拭き取る前にマスクと手袋をして、雑巾やタオルでしっかり拭き取り、嘔吐物は雑巾やタオルごとビニール袋に入れて密閉し、そのまま捨てるのが望ましいそうです。フローリングの床では、吐いた場所から広い範囲に飛び散ることもあるので、塩素系の消毒液で拭きましょう。

お母さんがかかっても、母乳からは移らない
 万一お母さんが感染した場合でも、これまで通り母乳をあげられます。ノロウイルスは母乳から赤ちゃんに移ることはありません。「むしろ授乳により、お母さんの体内で作られた抗体が赤ちゃんへ移行します。そのため発症予防や、赤ちゃんがかかったとしても症状が軽くて済むなどの効果が期待できます。母乳は、様々な病原体の免疫が得られる『天然のワクチン』です」(水野さん)
 ただ、「授乳しなければ」と頑張りすぎず、お母さんの体調回復も優先しましょう。赤ちゃんのお世話や家事は、お父さんや祖父母ら家族に任せ、ゆっくりと体を休めてください。    


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